須坂市の臥竜公園正面口のそばに「三峰神社<ミツミネジンジャ>」と書かれた小さな鳥居があり、その中に二つの石碑が祀られいます。
1つは「道祖神<ドウソジン>」です。
「道祖神」は市内のあちらこちらに祀られていますが、その意味は「村への悪霊の侵入を防ぎ、旅人の安全を守護する」ということなのです。
もう1つは「三峰神社」です。
「三峰神社」は「オオカミ信仰」の中心といわれています。
「オオカミ信仰」の発祥といわれる秩父地域には昔オオカミが多く生息していていました。
オオカミは農作物に被害を与えるイノシシやシカ、サルなどを追い払い、火災や盗賊に対して騒ぎ立てることで、いち早く、その危険を人々に知らせます。
そんなことでオオカミを「盗難除け」「火難除け」の「山の神」の化身としされてきたそうです。
このように神の化身として動物をたてたものを「眷属<ケンゾク>」というそうですよ。稲荷神社の狐も眷属なのです。
江戸時代になり「オオカミ信仰」は三峰神社として秩父地方だけでなく全国各地で祀られるようになったようです。
この小山の「三峰神社」はもともと臥竜山の北にあったそうですが、昭和45年に小山地域の守護神として現在地に移されたのだそうです。
街角に祭られている石碑には何かしらの先人の期待、希望が込められています。もう一度先人の考えを掘り起こして考えてみることは大切なことだと思います。